空回りデート（スタードライバー/タクワコ）

■スタードライバー輝きのタクト/タクワコ
※第六話『王の柱』より。

空回りデート/第六話『王の柱』

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町を案内してもらう筈が、なんだか本当にデートっぽくなってきた。
タクトは隣を歩くワコの横顔を見て、考える。

彼女にはスガタという婚約者がいる。
スガタと彼女の仲は悪くない。
親が勝手に決めた許婚、と言ってはいるけれど、とても嫌いあっているようには見えない。
この町の案内にスガタを誘ったけれど、スガタは用事があるのか帰ってしまった。
許婚を差し置いて、彼女を連れ出していいものかどうか悩んでいたタクトに、彼女はあろうことは『デート』と言い出したのだ。
冗談だとは思う。思うのだけれど、気になってしまっている自分がいる。

お洒落な本屋の前に立って、外から中を眺める。
本屋のわりに通りに面する硝子が大きく、衣服を扱っているショップのような店構えだった。

「えっちな本買うなら、外で待っててあげようか？」
「…えい」

隣で、ワコがそんなことを言う。
その頭を指先で小突くと、彼女はちいさく笑った。

本屋を通り過ぎて、そのまま時計屋に向かう。
途中、アイスクリーム店があったので入った。
一気に食べたタクトは頭がきんとしてしまったけれど、そりゃそうなるよ、と困った顔で彼女は笑った。
子どもでもアイスの丸呑みはしないよ、とお姉さんのようにやんわりと呟く彼女に、そうだね、と返す。
彼女はアイスクリームを美味しそうに、それこそ子どものような笑顔で食べていた。
頬についたアイスを指先ですくい、ぺろりと舐める仕草を、可愛い、と思ってしまう。

時計屋で目的を果たした後は、彼女に付き合って何店か巡った。
ゴスロリをすすめたりすると、彼女は『着ません！』と照れくさそうに断った。

可愛い、と思う。思ってしまう。
でも、彼女が物憂げな顔を浮かべる理由を知って、タクトはそう思ってはいけないのかもしれないと考えた。

「スガタのこと、好きなんでしょ？」

大切な人なの、と彼女は答えた。
そこに、自分には向けられない想いがあるのかどうかは、こわくて訊けなかった。

■END

ワコが可愛いです早見姉さん可愛いです歌上手いですというか上手くなった？
なんとなく周囲がスガワコなんですが、タクワコはもしやマイナーなのか。
いや作品自体がマイナーかもしれないけど…。
私はタクト、好きですよ。
ワコのこと好きでしょ！　ってシーンににやにやします。
タクワコかわいいじゃないですか。
幼馴染は好きですが、主人公×ヒロインのほうが好きみたいです。

え？　ロボット？　あのへんはまったく意味が分かりませんので本編はうまい具合にスルーです（爆）