神山監督とタムラコータロー監督が好き。
I've Soundという音楽制作集団のぷち追っかけ。
ラストマイル感想。というか覚え書き。
アンナチュラルとMIU404どちらも視聴済みです。
ふわっとしたネタバレ(各ドラマから○○が出てるので○話を見てからいくとより楽しめる)だけ把握した状態で観ました。
核心に触れるネタバレではなく、各ドラマが好きな人へのファンサービス部分の話なので、映画の事なにも知らないに近いです。
アンナチュラルとMIU404どちらも視聴済みです。
ふわっとしたネタバレ(各ドラマから○○が出てるので○話を見てからいくとより楽しめる)だけ把握した状態で観ました。
核心に触れるネタバレではなく、各ドラマが好きな人へのファンサービス部分の話なので、映画の事なにも知らないに近いです。
エレナさんが主人公だと思って見てました。が、序盤からあちこちに不信感が散りばめられているので、本当にエレナさんに同調(視点をここに置いて)いいのか……?という不安が生じます。
電車バス移動を経て出勤後、梨本さんとロッカー前でやりとりしているときの、あくびしたエレナさん「時差ボケかな」「福岡からですよね(時差ボケなんてしないでしょ)」みたいなやりとりに違和感があって、印象的だったんですよね。
中盤?あたりまでの、エレナさんと梨本さんの噛み合わなさも(お互い話を真剣に聞くつもりがない感じ)、解消されずに続いてましたね。いい意味でゴロっとした違和感や不信感に育っていました。
エレナさんも梨本さんも信用していいのかわからないまま、えっ待ってエレナさんめちゃくちゃ怪しいけど犯人? 犯人にしては情緒不安定すぎるし計画性がない…から違うと思うんだけど、ただひたすら怪しい……なぜ個人情報を削除した…? なぜそこまでして物流を動かしつづけることに執着する…?
主要キャラを信用して物語を見れない落ち着かなさ、なかなか新鮮でした。たぶん連続ドラマだと気持ち良く味わえない。(視聴する側が疑うことに疲れてしまいそう。)
アンナチュラルと404は連続ドラマなので、視聴者が誰を信じて物語を見ればいいかわかりやすく構成されていたんだろうなあ。
ラストマイルは物流に関わる様々な職場の苦しいところが垣間見えて、ちょっとつらいものがありますね…。
配達員してる親子の会話もしんどいし、娘ふたり抱えたシングルマザーのご家庭もしんどいし、羊運輸の八木さんもしんどいし…。
生々しい息苦しさ、どうしようもない現実に対する閉塞感。そういったものが澱のようにたまっていく感じ…上手すぎて苦しい人も多いと思う。
爆発シーンもつらい。ほんとに日常が一瞬で崩れる、破壊される瞬間が、生々しくてね…。
特にショッピングモールでの爆発。ベビーカーが吹っ飛んで倒れてるのが映るんですけど、ショッピングモールってみんなお買い物を楽しんでいるところで、娯楽というほど娯楽一色でもなく、どちらかというと日用品とかお洋服とか、生活感が溢れている場所じゃないですか。
そういう日常の平和を搔き集めたような場所が、一瞬で壊れてしまう。煙と悲鳴が上がる。しんどい描写です。素直にこわい。
もうこれ考えたくないから考えないようにしてるけど、自分の身に起きないとも言えないのがこわいので嫌すぎるシーンです。(褒めています)
エレナさんが爆弾を引き当てちゃってからの様子が、あまりにもすごかった。演技が…うまい…。(語彙力)
自分も爆弾で吹っ飛ぶかもしれないという恐怖と不安、わからないこともあったけど、五年前のしこりについて見て見ぬふりをしてきたことへの後悔と懺悔が綯い交ぜになったみたいな表情…涙、語り。
演技が上手い人ってすごいです…。圧倒されました。うまく言えないのが悔しい……。
エレナさんは壊れかけちゃった人、或いは壊れちゃった人なんだね。
だから物流を止めることができなかった、なんとしても動かさなきゃって考えになってしまうんだ…。
エレナさんのしごでき女っぷり、方向性はともかくとして、こんなにてきぱきあれこれ動けるの格好良いなと思って見てたんですけど、なにがあっても物流を止めてはいけないって強迫観念が根付いているからこそ、あの熱量とバイタリティだったんですね…。
最後は八木さんを誘ってストライキして五十嵐さんに直談判しにいってましたね。あれはエレナさんの、五年前まりかに直接会って話を聞いたにも関わらず、なにもしてこなかった結果、引き起こされた爆破テロに対する罪滅ぼしなんだろうな…。
羊運輸さん以外の配達会社さんからも嘆願書を預かってますって五十嵐さんに突き出すの、五十嵐さんがどう出るかわかっていたからこそ用意していたんだろう。度胸もある。そもそもアメリカにいたんですもんね…。
「優秀な人がいたもんですね~」ってうそぶくエレナさんを前に、お前か……!ってなってる五十嵐さん。あそこよかった。
五十嵐さんが山崎さんを見捨ててベルトコンベアを動かし続けたこと、それが良いことだなんて一ミリも思わないけども。
五十嵐さんは完全なる悪役ではなかった。見て見ぬふり、事なかれ主義。それの行きつく先のひとつの姿だったんじゃないかな…。それを思うと、損な役回りと言える気がする。
山崎さんが飛び降りた時点で、ライン止めて救急車をすぐに呼ぶべきだと思うけど、それは私がたまたまああいう立場になったことがないから言えるだけなのだろうな…という想像もしている。
あと序盤?序盤かな…。ブラックフライデーを中止するどころか「今のうちにセール品追加しよう」という提案をしたのか受けたのか細部を忘れちゃったんですけど、エスカレーターで上にあがりつつ後ろの人に「誰も自分のもとに爆弾が送りつけられるなんて考えない」「正常値バイアス、あるいは同調性バイアスさ」と言ってるの、実際そうだと肌で感じることも多いので、ぞっとしちゃった……。
種明かしのとこ。最初の爆発。あれはまりか本人が壮絶な覚悟を持って火蓋を切ったってことだったんだね…。
解剖室で中堂さんが「見上げた根性だ」って漏らしたの、自身の経験(アンナチュラルの話)と重ねてたんだろうか…。
中堂さんも「犯人を絶対に許さない」という気持ちがあったからこそ(ドラマでずっと)執念を燃やしていたし、愛する者を56された鈴木さんに犯人教えて(鈴木さんが)犯人を56せるなら本望だろうと本気で考えていたので、この「見上げた根性だ」という台詞が重い…。
ラボメンはどこまで爆破テロ事件のこと聞いてるのかわからないのですが……、最初の爆破テロの犠牲者だと思われていたご遺体が、実は被害者ではなかった、自身の意志によるもの(し)だったというのが明らかなら、ご遺体が語る「覚悟」の想像ついちゃうんだろうな…。
中堂さんの言葉に対して「そんな覚悟ならいらないよ」みたいなこと呟いてたミコトさんも、ああ~ミコトさんだ…を感じられて、すごく良かったです。
エレナがアメリカの女性上司サラとテレビ電話でやりあってるとこ。
ぷっつんしたのかずっと考えていたのかわかりませんが、エレナが「爆弾はまだある」って言い捨ててパソコン閉じたとこ、とってもロックだな…と思ってしまった。ロック…、いやこれは言葉選びが不適切な気はするんですけど…。
梨本さんとどうやって爆弾を仕掛けるか考えていたとき、「私なら(1ダースあると見せかけて)11個にする。永遠に存在しない爆弾を探させる」って言ってたの、ここでサラ(エレナにとってのわかりやすい敵、というか悪…というか、警告を与えたい相手、意趣返しの対象)を刺すのかと感心しました。
この事件はサラがひそかに懸念していた山崎絡みの爆破テロだった。
まりかからのメールも五年前に受け取っていたであろうサラに、「爆弾はまだある」って覿面にきくんじゃないですか…。
これでサラはありもしない爆弾に怯えながら業務を続けざるをえない、かもしれない。
人々を使い捨ててきた不満が爆発した結果を突き付けられて、多少は考え方が変わる、かもしれない。
アメリカのしごでき女にエレナさんの忠告がどれだけきくかわかりませんが、エレナさんの詰問に弱っていた様子もあったので、サラにもちょっとくらい現場で働く人のことを考える変化があるといいな……とは思いました。
エレナさんは着任して四日?くらいでデリファスさよならを決めているので(あれ…解雇されたんだっけ?)、ともあれあの土壇場でX線検査装置をぽちる度胸やタフさがあればどこでもやっていけるのでは…?という気もしてしまいます。
いやでも壊れかけた経験がある、なんならまだ癒えてないだろうから、そう楽観視していいものかも判断しかねるんですが。
エレナさんが去ったあと、繰り上がりでセンター長になった梨本くんが心配です。
玩具箱の爆弾を無力化してから、ぐっとふたりの距離が縮まって、悪くないバディになるかもと思ったのもあって残念。
シングルマザー親子。お母さんの誕生日プレゼントが届くのを楽しみにしていた娘ちゃん、良い子過ぎる…。
あの親子のもとに届けた荷物が最後の爆弾だなんて、悪夢ですよ悪夢。やめて~~~!!!って心の中で叫んだ。
配達員してる親子、特に息子さんの働きにより、事なきを得て…ほんとによかった…。
息子が以前勤めていたメーカー製品の耐熱温度の話、前半でちらっと出たけど、まさかここであの話が生きてくるとは…!
洗濯機の中でパチパチ火花散ってましたが、息子さんが倒産してしまった自社製品を大事にしているからこそ、この洗濯機なら爆弾をどうにかできるかもしれないって判断してぶち込んだの、あまりにもGJでした。
というかこの配達員親子の会話もつらい。思い遣りの結果なんだよね…お互い…。
真面目に一生懸命お仕事をこなされている、だからこのあの親子を救うことに繋がった。ほんとうに素晴らしい配達員さんでした。
エンドロールの最後に「こころに悩みを抱えずに相談しよう」みたいな一言が添えてあってびっくりした。配慮の塊…!
でもこの映画はあまりにも現実とリンクする部分が多いし、共感してしまって涙が溢れてくる方もいると思うので、気遣いに溢れた、とてもいい一文だなと思いました。
私も配達のお世話になってます。天候が悪い日は無理してこなくて大丈夫ですし、注文した翌日とか翌々日に絶対に届いてほしいとか考えてないんですけど、今はそういう仕組みで動いてしまっている…。
ほんとうに小さなことで、だからどうした?って話かもしれないんですが、配達してくださった方には必ずお礼を言うようにしています。
暑かったり寒かったり風がすごかったり大雨だったり、いろんな事情の大変さもあると思う。
そんな中、一生懸命運んでくださっている。引き続き配達員さんにはお礼を申し上げたいですし、なるべく再配達にならないよう気を付けたいと思います。
以降、ドラマの皆さんについて。
■アンナチュラル
久部くん今お医者さんなのか…? 僕がまだ学生のとき~って言ってた。解剖医じゃなくてお医者さんに…??
ちょっとどっちなのか判断つかないんですけど、お医者さんになったのなら家(父)との関係性も多少は良くなっているの…だろうか…?
いや父にぎゃふんと言わせるためにお医者さんを目指すパターンも、それはそれでいいかなあと思います。なんにもわかんないけど。
UDIラボメンバー、相変わらずで嬉しい。坂本さん相変わらずだったし、クソ禁止の誓約書を盾に活き活きしていらしたの良かった。笑
中堂さんはクソを封じられて「く……く…」「……来る!」ドラマの時よりラボメンとの距離感が縮まっている感じがして嬉しいです。
久部くんから○○ないですか!?て連絡きたとき「うちは病院じゃないんだからあるわけないじゃんねー」という、あの平坦なノリも健在でしたね。
メディカル便の遅延とUDIラボのプリンタの紙切れ、どちらもデリファスのお世話になっていたんでしょうね。
そこでニュース(デリファスの商品が配達後に爆発している)が流れてみんなで見る流れ、東海林が「(紙切れ)あたしのせいじゃないっしょ」ってミコトに言うの、流れとして自然だし、ミコトと東海林も変わらず過ごしてるのがわかって良かった。
ついったーで「途中めっちゃ胡散臭い人でてきたけど、あれなんだった」という呟きを見かけてはいたんですが…。
木林さんが胡散臭い人だってことが当たり前になっていたので(?)、脳内で自然と胡散臭い人から除外されていて、見終わったあとに、あの呟きの胡散臭い人って木林さんのことか…ってなりました。
まあ確かにものすごく怪しい。胡散臭い。私もドラマ見てたとき「なにこの胡散臭さが服着て歩いてるような人…?」って警戒心を抱きながら見た覚えがあります。
アンナチュラルでは意外と良い人(飛行場まで乗せてってくれてセスナに突撃したり)かも…と思わせることもありました。たぶん。
中堂さんとの密約(赤い金魚の死体が出たら報告する)は褒められたものじゃないけど。この人も謎なんですよね…。なぜそこまでして中堂さんに協力してたのか……。お金はばっちり受け取ってましたけど、たぶん教えるのって犯罪行為なのでは…?
めっちゃアンナチュラルについての話になってしまった。
■MIU404
出た。きゅるっと。伊吹のきゅるっとを「女性の気配」みたいに通訳してくれる志摩さん。
キモくてすいません。がもう…いつものことなんだろうな…と思うと、相棒歴の長さを感じてほっこりしました。
桔梗さんは隊長に復帰したのかな? そうだったら嬉しいな。
陣馬さんの相棒がまさかの勝俣くん(悪戯通報ダッシュの子)になっていてびっくり! これは嬉しい~!
九重くんの現状はとくに示唆されなかったと思うんですけど、九重くんはどうしてるのでしょうね……。
立場が変わってもたまに陣馬さんと飲みにいくような仲だったら嬉しいな。
■刑事コンビ
毛利さんと刈谷さんが意外といいコンビしていてびっくり。
刈谷さんて404のとき、志摩さんに対してあんなんだったので、あまり良い印象なかったので…。
うまくロジティクス云々が言えずに噛んじゃって、毛利さんに突っ込まれてるの面白かったです。
毛利さんもアンナチュラルのときはちょっとちゃらんぽらんな印象があったんですけど、今回は見事刈谷さんの手綱を握ってうまくやっているように見えました。
正直なところ、ラストマイルは思っていたようなスッキリ痛快映画ではありませんでした。
映画の発表があった頃は、たぶんアンナチュラルと404がコラボして爆破事件をなんとかする、みたいなものを漠然と想像しておりました。
でもなんとなくそうじゃなさそうだな~…というのは、公開が近付くにつれて、あるいは公開後に、そこはかとなく目にする情報で察したりもして。
とても考えさせられる映画…だったし、アンナチュラルと404とラストマイル、この三作の中でもっともモヤッと終わった作品だと思う。
これについては正解がないというか、個人ができることを、おかしいことにはおかしいと、どうにもならないものはどうにもならないと声を上げていく…みたいなことしか思いつかなくて。明確な悪がない分、あいつを倒してハッピーエンドにならない構造なので、当然モヤっとする。
でもこれはたぶん、この映画が伝えたかったことには必要不可欠なモヤモヤなんじゃないかな…。
まあこれは私がアンナチュラルを一番面白いと思っているから出てくる感想じみたものであって、善し悪しとかの話ではないし、めっちゃ良かったけど好みの味付けとはちょっと違ったな、ってだけの話です。ほんと面白かった。これは二回目から見方が変わるのも素敵だなと思う。
ついでになぜアンナチュラルが一番好きなのかというと。
ミステリーとかサスペンスが好きなのと、一途に女性を愛する男のクソデカ感情が好物だからです。オタクの性癖がドラマ(三次元)にも刺さるとは……。
(そういうのが好きというだけで、積極的にナマモノ分野に関わる予定はないです。)
404はブロマンスがよかった。あれも刑事もの…?なので、好きなカテゴリです。
隊長に惚れてるのに全く意識もされていない志摩さんと、きゅるんセンサーで察知して志摩さんを慰める伊吹の図はあまりにも志摩さんが不憫でおもしろかったです。
時系列ぐちゃぐちゃのまとまりのない覚え書きをここまで読んでくださった方、ありがとうございました!
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