2015年7月号：ノラガミ第55話

2015年7月号
ノラガミ第55話

ネタバレ満載の感想です。未読、単行本派の方はご注意ください。

2015年7月号　第55話「斬り×捨てる」

私は夜トひよ、夜トひよ雪が大好きで日々そればかり口にしてますが、兆毘沙と大福も（父野良と雪野良も）好きです。

私が本格的にノラガミに嵌り夜トひよ沼にどっぷんしたのは、毘沙門天編からなんですよね…。
ひより奪還のため明らかな戦力差を前にして神殺しも厭わない夜トと雪音くんの覚悟。
ひよりのために縁を切る悲壮な決意をひとり抱え込んだ夜ト。
天神様のところに戻ってきて縁を切ろうとする夜トに、もっと一緒に居たいと願ったひより。
この掠れるほどの両片想い擦れ違いっぷりに堕ちないわけがないです…。
話が逸れました。私の夜トひよ沼どっぷんはまたの機会に。

ともあれ、夜トひよ雪は禊で擬似家族に、毘沙門天編で夜トとひよりは名前の付けられない新たな縁を結びました。
兆麻は凝り固まったガチガチの懺悔と恋情を少しだけ解かして、毘沙門も認めたくなかった事実（夜トに救われたこと）に向き合いました。
兆麻とヴィーナは深い信頼関係を結んでるけど、それは型が決まったものでお互い想定外の事態にはすごく弱いんじゃないかな…。
ヴィーナは最強武神の名に恥じず様々な神器を囲んでいます。
夜トと違って、ヴィーナの孤独は「取り繕って隠さなければならないもの」だった。
ヴィーナは優しくて不器用で、なまじ強いからか自分が我慢すればいいと思ってる…というか、それしかやり過ごす方法を知らなかったんじゃないかなあと。
優等生という形から逸脱してはならないと、ずっと正しいレールを走ってきた。
毘沙門天編では、そのレールから外れてもいいのだ、他にも道はあると気付いたんじゃないかな…。
長年隠してきた本音を吐露して、兆麻との壁が取り払われ、それは他の神器達との距離も縮めた。
兆麻とヴィーナは一歩も動けなかったけど、ここから少しずつ動けるようになったんじゃないかなあ。

ひよりの計らいでお花見も開催され、神様達は親睦を深め夜トと毘沙門天の間の確執も下火になりました。
黄泉編では恵比寿様を助けるついでに夜トも助けると黄泉へ飛び込んだヴィーナ。
父様襲来（壱岐総合病院襲撃）でも、夜トに心のうちを明かし背中合わせで雑魚を倒しました。

なんやかんやで、ヴィーナと夜トは共闘できるほどの関係にはなっています。
利害の一致が大きいですけど、むやみやたらと鞭や銃弾が飛んでくることはなくなりました。
また、兆麻と雪音くんも師弟関係にあり、ひよりに至っては兆麻に大事なこと（本音を抱えて笑ってるだけのヴィーナはつらい思いをしてるのではないか）を気付かせてくれた人間に他なりません。
兆麻には、少なからず夜トとひよりに対する恩義があった。
ギザギザハート時代に禊で面倒を見た雪音くんに対しても情があったでしょう。

夜トひよ雪と兆毘沙は、このまま共闘して父様に立ち向かうのかな、と思ってました。
普通のストレートな少年漫画ならそうだったと思います、でもノラガミは違いました。
壱岐総合病院襲撃事件の時も思ったんですが、敵の攻め込み方がえげつない。
少年誌でコレやる？ってほど、生々しいんですよ…精神面に対する負荷がすごい…。
今月号もね、酷いです。前述したように夜トひよ雪と兆毘沙は良好な関係を築いてきました、でも。
病院で藤崎からの一撃を受けたツグハは、神の秘め事に触れてしまいます。
繰り返し夢に見る生前の記憶により、ツグハは自分の名前を思い出して妖と化します。
主であるヴィーナに襲いかかりますが、ヴィーナは手を出せません。
そこに兆麻が登場、ヴィーナが危ない。感情を抜きにして躊躇いなくツグハを殺します。

もう、もうね…。
ヴィーナ、ツグハ、兆麻の表情。それぞれが抱えたものが大きすぎてつらい。
騒ぎに気付き様子を見にきたクラハは動揺しますが、兆麻は妖を倒したと言ってその場を去ります。
洗面所でひとりになった兆麻は血を洗い流して己が身に妖が根付いてないことを確認し、あれは正しかったのだと言い聞かせるように俯く。

で、小福さんちに向かった兆麻は夜トと談笑して雪音を待つ。
兆麻は帰ってきた雪音だけをわざわざ連れ出し、袖に血がついていることを指摘されると自白の術をかける。
雪音はなめんなよと術を破ります。
これじゃああいつ（野良）の思う壺だ、と唇を噛む雪音くん…。

もうどうすればいいんですか…いやです。
今月号のタイトル『斬り×捨てる』なんです。いやですいやですいやあああああ…（涙）
夜トひよ雪と兆毘沙の関係がグシャグシャになるのいやです…。
泣きながら読みました…。こうやって感想書いてますけど、一回しか読んでないのです辛くて読めない…。
ほぼノーガードだったところに強烈な一撃を捻じ込まれてしにそうです。
いやだ夜トひよ雪と兆毘沙は仲良くしていて…藤崎許さない…。

今月は夜トひよ要素は少なめでまたどシリアス展開ゥワァアってしにそうでしたが、そんな最中でもやはり夜トひよ廃人の血は騒ぐもので。
雪音くんがひよりんち前ふらふらしながら生々しい現実に思いを馳せ、ひよりの家は売りにだすのかなあとか考えてるシーンなんですが。
まず謝罪しておきますねこころが淀んだピンクですみませんピュアホワイトには程遠いようである意味近いです！（？）
だってひよりんの家が売りに出されてしまったら、一体どこでイチャイチャすればいいんですか！
これは由々しき問題です。お婆ちゃんち？いやそれしかないんですけど！（誰ですかいま外って言ったの後で詳しく聞かせてください良いですね！！）
お婆ちゃんち。それはそれで（声我慢しなきゃいけないしお兄ちゃんに気取られたら夜ト神様フルボッコ喰らいそうだし）美味しそうなんですけど…あ、やっぱりそっちも美味しいですね…（にやにや）
でもふたりで周りを気にせずイチャイチャできる場所の確保は大事だと思うのでやっぱり困りますひよりんの家…！

「ふ、ッ…は、…ん！は、…や、とぉ」
「ひより、声聴こえるぞ…いいのか？」
「やっ夜トだめッ…です…ふァ！」

こういうのください。（最高）
後ほどお兄様にフルボッコにされる夜ト神様もいいと思います。（美味）


●今後の展開とかあれこれ


・残った巴の一族が離散ないし不穏な空気（ヴィーナの統率力が下がる）
・ヴィーナと兆麻の距離が開く
・兆麻は雪音と対峙すると決めた時から戦う覚悟はしていた
・雪音に術をかけられたと知ったら夜トは気分を害しそう
・ひよりの家を売りに出すことを知ったら夜トがまたしょげてしまいそう

こんな…不和が広がるのいや…。
父様ほんと何がしたいのやめてもう壊さないで…。

以下は上記問題の解決策というか希望というか。

・ヴィーナが兆麻を許す（ツグハの件）
・雪音くんが兆麻を諭す（改めて協力関係を築く）

前者はともかく後者は兆麻の術を破ってみせた雪音くんならやりかねないんじゃないかなと…期待。
雪音の過去編とかそろそろ来ちゃうのかな…そんなのいやだ…。
ひよりんが雪音くんの過去を知ることになる＝読者が生前の雪音くんを知ることだと思うんですけど怖すぎます。
知りたいけど知りたくない。今の関係が崩れてしまいそうなのが怖いというよりも、今の夜トひよ雪の関係がどれだけの奇跡の上に成り立つものなのか知って、尊すぎると泣いてしまう気がします…。
こわい、ああこわい。見たいけど見たくないです。夜トひよ雪しあわせになれ！（涙）